第7章 補習と追試は勘弁して?!
そう言うと、光紀は目を輝かせて、「梨沙ちゃん圭太のベッドで良く寝るの?!」と、興味津々に聞いてきた。
圭太
「その顔やめろ。まぁな。朝、俺のベッドに潜り込んでくる。」
光紀
「えぇ!? なに? 二人って、そんな関係?」
圭太
「違げぇよ、馬鹿! …朝練がある時、毎朝来るんだよ。」
万美
「何で?」
圭太
「何でって…」
そう言えば、何で梨沙は俺のベッドに潜り込んでくるようになったんだ? 確か…
圭太
「中1の時、夜に怖い番組見て、寝れなくなったとかで…怖くなって窓から俺の部屋に侵入してベッドに潜り込んだらしい。…朝、目ぇ覚ましたら梨沙が真横で寝てて、びびったわ。」
万美
「……あの子、やる事はやってんのね。」
圭太
「何だよ、それ。」
万美
「…別に。」
吉岡の発言が引っかかる。
圭太
(何だよ、〝やる事はやってる〟って…)
だけど、その言葉の意味は分からず…
取り敢えず、梨沙を起こす事にした。
圭太
「…おい、起きろ。梨沙、何で寝てんだよ。」
梨沙
『……だって眠たいんだもーん…』
圭太
「俺、前に言ったよなぁ…男のベッドに無防備に入るなって。」
梨沙
『……あ。』
眠たそうな目を擦り、少し考えた後、梨沙は思い出したかのように顔を、ほんの少し紅く染めて慌ててベッドから飛び降りた。