第7章 補習と追試は勘弁して?!
ー梨沙sideー
圭太
「だから、この公式は、これをここに当てはめんだよ。」
梨沙
『う…うん。』
圭太
「…分かってねぇだろ。」
梨沙
『あはは…』
圭太に「勉強モードに入りやがれ!!!」って怒られた私達は、その後静かに勉強してるんだけど…
全く持って分からない。
さっきから公式が、なんちゃらかんちゃら言ってる圭太の方がアホなんじゃないかと思えてきたくらいだ。
圭太
「で、ここが…って、聞いてるか?」
梨沙
『うん…聞イテルヨ~』
圭太
「駄目だな、こりゃ。」
もうダメ…数字がいっぱいで、頭パンクしそう…
万美
「こっちも、もう魂抜けたような顔して固まってるよ。」
圭太
「…あ、ほんとだ。写メ撮っとこ。」カシャッ
梨沙
『ふぁ~…眠い…』
万美
「眠いって…アンタ本当マイペースだね。まだ14時だよ?」
光紀
「まだ、そんな時間かよ。」
万美
「あ、魂戻ったみたい。」
光紀
「なんだよ、魂って…」
圭太
「これ。」
光紀
「うわ! 誰だよ、これ!」
圭太&万美
「お前だよ。」
三人が楽しそうに話してる中、眠たい私はいそいそと圭太のベッドに向かう。
三人は気付いてないみたいで、未だに光紀君の魂の抜けた顔について話している。
梨沙
(久しぶりに頭使ったから、ほんと眠たいや…)
圭太のベッドに辿り着いた私は、自分の物かのようにベッドに潜り込む。
梨沙
(あ…圭太の匂いだ…)
圭太の匂いに包まれて、眠気が増した私は、すぐに眠りに着いた。