第7章 補習と追試は勘弁して?!
そう言った梨沙は、窓の方に向かい、よじ登った。
万美
「ちょ、ちょ、ちょっと! 何してんのよ、アンタ!?」
梨沙
『え? 万美、アルバム見たいんじゃないの?』
万美
「そうだけど! アンタの今の行動、意味分かんないから!!」
梨沙
『え?』
何の事だかさっぱり分かっていない梨沙と、梨沙の行動が理解出来ていない吉岡の会話が繰り広げられている。
圭太
「はぁ……吉岡。コイツ、いつも窓から出入りしてんだよ。」
万美
「はぁ? 窓から?! どういう事?」
梨沙
『私の部屋、圭太のベランダと繋がってるの!』
光紀
「え! マジで?!」
圭太
「何でそこに食い付くんだよ、お前は…」
光紀の食い付きに呆れる俺を横に、梨沙はいそいそと自分の部屋に行こうとする。
その時、俺は気付いた。
圭太
(…! アイツ!)
万美
「ん? どうしたの? 黒田。」
圭太
「い、いや、別に…」
光紀
「なんだよー、いきなり窓の前に来て…あっやしー!」
圭太
「何でもねーって!」
圭太
(何でアイツ今日スカートで来たんだよ…!)
部屋に戻ろうとする梨沙の、今日の格好はスカートだった訳で…
戻る際、パンツが丸見えだった。
圭太
(アイツほんと馬鹿だろ! 自分がスカート履いてる事ぐらい、ちゃんと覚えとけよ! 自分で着てきた服だろーが!)
吉岡と光紀は、まだ気付いてない様子だけど、俺の行動に疑問と疑いの目を向けている。