第1章 幼馴染み
梨沙
『寒~い! 何でこんなに寒いの?!』
圭太
「冬だからだろ」
梨沙
『それ答えになってないよ~!』
圭太
「知らねぇよ。」
私の質問に対して真面目に答えてくれない圭太。
いいもん! 別に。答えてくれなくたって。ふーんだ!
圭太
「なに膨れてんだよ。」
梨沙
『別に膨れてないもん!』
私の態度に、面倒くさそうにする圭太。
梨沙
『でも、後一ヶ月で先輩達、卒業なんだよね。』
圭太
「あぁ。」
先輩達が卒業をしたら、私達は学年が上がり、2年になる。
梨沙
『私、先輩になるんだぁ…』
先輩って事は、後輩が出来るって事だよね?
梨沙
『梨沙先輩、かぁ…』
思わず頬が緩む。『先輩』って言われるのがちょっぴり憧れだったりする。
圭太
「…なにニヤけてんだよ。気持ち悪い」
梨沙
『なっ! 気持ち悪いって何よ!!』
気持ち悪いって! た、確かにニヤけはしたけど…
ちょっぴり傷つくなぁ…