第7章 補習と追試は勘弁して?!
光紀
「不思議だよなー。何で英語は出来るのに、他はダメなんだ?」
万美
「それ、アンタが言う事?」
圭太
「確かに、何で英語だけそんなに成績良いんだ?」
梨沙
『そんな事言われてもなぁー…』
何故か英語だけは昔から成績が良かった。
だけど、「何で?」と聞かれても、そんなの私にも分からない。
それに、そう聞かれるたびに私は「英語だけしか出来ない女」と思われているように感じてあんまり好きじゃない。
私だって、運動は人並み異常には出来る方だし、家事だって得意な方だ。
何も、英語だけが私の取り柄じゃない。
そんな事を考えていると、圭太に頬を突かれた。
梨沙
『んむ…』
圭太
「頬っぺた膨らまして…なに怒ってんだ?」
梨沙
『怒ってないー』
そう言うものの、圭太には分かるようで…
圭太
「お前って、ちょっと拗ねたり怒ったりすると、すぐ頬っぺた膨らます癖があるよなー」
梨沙
『え! そうなの?』
万美
「え、気付いてなかったの?」
横で話を聞いていた万美が目をパチパチさせながら聞いて来た。