第5章 俺も一緒に!!
ー圭太sideー
コイツ、どんだけ邪魔すれば気が済むんだよ!
昨日、梨沙ん家行ったらコイツが梨沙と何やら抱きついてじゃれあってたと思えば、
今日は一緒に行くだぁ?
ふざけんなよ。
何で朝練行くにもコイツと一緒に行かなきゃいけねぇんだよ。
コイツ、絶対態とだろ。
ちゃっかり梨沙ん家のチャイム鳴らそうとしてたし。
それに、梨沙から借りたマフラーに顔を埋めて、なに嬉しそうにしてんだよ。
梨沙も何ちゃっかり渡してんだよ。状況分かれよ! そいつ態と忘れて来たんだよ!
…何て言葉は、心の中だけで言って、口には実際出せなかった。
言って器の小せぇ男だな。とか思われたくねぇし。
俺は二人が騒ぐのを横目に、自然に早足になるのを感じながら足を進めた。