第4章 お向かいさん。
そこには何故か私の靴を片手に圭太が立っていた。
真樹斗
「え?! 黒兄どこから…」
圭太
「梨沙の部屋から。」
真樹斗
「はぁ?!」
何故か私の部屋と言うのを強調する圭太と、それに大きく反応する真樹斗。
梨沙
『あ、靴忘れてたのか。別に良いのにー明日朝、取りに行ったら良かったし。』
圭太
「あ、そうか。」
真樹斗
「え、え? どゆこと?!」
私と圭太の会話に着いていけていない真樹斗と、「めんどくさ…」と言う萌依の言葉を耳に私は少しだけ胸の高鳴りを感じていた。
梨沙
(圭太が、私の部屋から来たんだ…こんな事、初めてだよ。)