第4章 お向かいさん。
ー圭太sideー
ったく、そんな事で泣きやがって…
梨沙って、意外と涙脆いんだよな。周りから見れば梨沙は活発で、だけど優しい雰囲気を纏ってるから、涙脆いって印象が付きにくい。
実際、コイツが学校で泣いてるところなんて見た事ねぇしな。
飯を食べ終わった俺達は、また部屋に戻り俺は漫画を読んだり。
梨沙は携帯弄ったり、ベッドの上でゴロゴロして、偶に『あ~~~』なんて変な声を出している。
まぁ、そんな事をしてる内に空は日が沈んで暗くなっていた。
圭太
「もうこんな時間か…」
時計の針を見ると、時刻は夕方の6時を指していた。
梨沙
『ホントだ…そろそろお母さん帰ってくる時間だ。』
圭太
「じゃあ、帰るか?」
梨沙
『うん、そうするよ。』
そう言って梨沙はベッドから降りて、窓に手を伸ばした。
圭太
「は? お前、そっから帰んの?」