第4章 お向かいさん。
その顔にドキッとした俺は、危うく肉じゃがを落とすところだった。
頬を紅く染め、未だ少し不安げに見つめる梨沙に、俺の心臓は鼓動を増す。
おい、そんな顔で俺を見るなよ…
固まっている俺に、梨沙は不安げに『圭太…?』と尋ねてきた。
ハッと我に反った俺は、思いっきり肉じゃがを口一杯に詰め込んで、それプラスご飯もを詰め込んだ。
その行動にびっくりした梨沙は『え!?』と言って、目を見開いてびっくりしていた。
でも、流石に詰め込みすぎたのか、喉に詰まってしまい、水をがぶ飲みする羽目に…
梨沙は慌てて俺に水を渡し、わざわざ席を立って俺の背中を擦った。
梨沙
『も~何してんのよ、バカ。』
圭太
「うっせ…」
咳付く俺を前に、梨沙は遠慮がちに『…味、どうだった?』と聞いてきた。
ここは素直に答えようと思い、正直に感想を述べた。
圭太
「梨沙の作る肉じゃがは旨いよ。多分、俺の母さんが作る肉じゃがよりも旨いと思う。」