第4章 お向かいさん。
梨沙
『あ、ご飯も炊けたみたい。』
丁度ご飯も炊けたらしく、お皿に肉じゃがを移し入れ、茶碗にご飯を入れて、机に並べた。
梨沙
『これ残ったら今日の晩御飯にどうぞって、おばさんに伝えといて。』
圭太
「あぁ。」
梨沙
『それじゃ、いっただっきまーす。』
圭太
「いただきます。」
手を合わせた後、俺は肉じゃがに手を伸ばした。
それを梨沙は緊張した面持ちで見つめてくる。
圭太
「なに見てんだよ。お前も早く食えよ。」
梨沙
『だって、気になるじゃん。』
圭太
「何が。」
梨沙
『いや、だから、その…』
何故か口籠る梨沙に、俺は「何だよ…」と思いながらも、梨沙の発言を待った。
梨沙
『…美味しいかどうか…気になるじゃん…』
暫くして発言した梨沙の言葉に、「あぁ、そう言う事か。」と納得し、梨沙の顔を見ると、何故か頬が紅かった。