第4章 お向かいさん。
梨沙
『えっとね、私と圭太は』
圭太
「俺と梨沙は空手部に入ってる。」
真樹斗
「え?」
何故か圭太が答えた事に少し疑問を抱いたが、別にそこまで気にする事ではないと思い、話を進めた。
梨沙
『って言っても、私はマネージャーで、圭太が部員なんだけどね。』
真樹斗
「そうなんだ…」
と、少し考え込む真樹斗。
暫くして真樹斗は、うん。と一人頷くと、思いもよらない事を口にした。
真樹斗
「じゃあ、俺も空手部に入る!」
圭太
「はぁ!?」
梨沙
『え、ちょ、それ本気?!』
真樹斗
「うん。」
さっきまで黙っていた圭太も、真樹斗の思いもよらない発言に、びっくりした声を挙げた。
真樹斗
「別に、これと言った部活は決めてなかったし、梨沙姉と黒兄が入ってんなら、俺も入る事にするよ。」
梨沙
『そんな事言ったって…空手はそんなに甘いもんじゃないよ? それでも入るの?』