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双子の災難。〜黒バス〜

第2章 お調子者の考えることはわからない


ここで彼、高尾和成と私の関係を説明しよう。
でもまぁ、一言で言えば同級生なのだがここまで親密になれたのにはバスケというスポーツのおかげだと私は思う。

双子の弟、優もバスケをしているが私もストリートバスケなら経験しているため、初めて話した時にはそれはもう盛り上がった。彼も現バスケ部所属でバスケにかける想いはとても強かったのを第一印象として残している。

私と彼とが出会ったのはもちろん中学に入ってからで、正直なことを言うと少し苦手としていたタイプだった。……だった、過去の話である。
今では軽く話せるし、何よりクラスの誰よりも心を許していると言ってもいい。
彼は実にコミュニケーション能力が高い。コミュニケーション能力高男(尾)だ。

上手いことを言ったとは決して思っていない。

そんなこんなで親友と言っても自負ではないだろうと思っているのだが、そんな彼に優のことを話してもいいのだろうかと少し迷っていた。
もちろん親友なら相談して私も気を軽くするべきだとは思うけれど、彼は迷惑ではないのだろうか?

……と思って昼休みに彼に直接それを聞いてみたところ、一瞬キョトンとして物凄く爆笑された。高尾の笑いのツボが私にはイマイチまだわからない。

で、もちろん答えは「そんなの話してなんぼだろ?」だった。

彼曰く、相談してもらうことは相手が心を許しているとみて、一人で内心喜んでいるということだ。高尾は本当に優しい。きっと私を気を遣っての言葉だろう。

ということで、放課後は学校近くのカラオケで相談することにした。マジバという案もあったけど、そんなに悩むことだったら個室のほうがいいんじゃね?という高尾の意見によりカラオケに決定。
もしかして歌いたかったんじゃないの?という言葉は心の内に留めておく。

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