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双子の災難。〜黒バス〜

第3章 キセキの世代とやらに会ってみた


あぁああああ、来ちゃったよ。ついに来ちゃったよ。
噂のバスケ部に。
やだ、皆私のことを見てる……。ちょっとやめて頂戴。はずかちいの……。
なんて茶番は置いといて。

私は終礼が終わると原因であろう体育館に向かった。優のメールによると一軍は第一体育館にいるとのことで私は迷うことなくその第一体育館に向かった。

もちろん、注目の的である。
そのなかで私の目を引く人達がいた。

カラフル。

そう、一言で言えばカラフルだった。
何がって?……髪の毛の色が。
赤に青、緑に紫、そして終いには黄色。色とりどりの原色が揃っていた。

そのなかで黄色の髪をした人物が私を見て、苦虫を噛み潰したような顔をすると近づいて来た。まぁ、よく見てみるとイケメンだし……それにどこか見たことがあるような顔だった。
そんなイケメンの顔も私を見て歪んでいたのだが。

「なんで、アンタがここにいるんスか?」

近づいて来ては否や、いきなりそのようなことを言われた。
いや、それだけはすまなかった。

「アンタ、あんなことを言っておいてよく来られるんすねぇ……その顔潰されたいんスか?あぁ、それとも置いて来たものを取りに来たんスか?それならさっさと取って帰って。あんなものあるだけで迷惑なんスわ。ちょうど処分しようとしてたとこなんで、よかったんスけど」

空いた口が塞がらない。
私の今の状態はそのようなところだろう。ここまでの言われよう。例え、私が本人ではないとしてもここまで面と向かって言われてしまえば折れてしまいそうになる。

周りを見渡してみれば、嫌悪嫌悪嫌悪嫌悪。
空気が悪い。冷たい。吐きそうになる。
紫色の彼は、なんで来てんの〜?ウザイ。消えて。と言っている。
緑色の彼は、迷惑なのだよ。と心底嫌そうな顔をしてぼそりと言った。
青色の彼は、何も言っていないものの冷たい目。蔑みを感じる。

そして、最後。
赤い色の彼は血色の良くない私の方に近づいてきた。ただ感じるのは嫌悪でも蔑みでもなく、威圧感。屈してしまいそうになるほどの威圧感が漂っている。
そして彼が口を開いた。

「さて、君はもう辞めていたものだと思っていたのだけど何の用かな?」

目が怖い。
諭すように話しかけるそのトーンとは裏腹に目が冷たく突き刺さる。タラリと私の背中に冷や汗が流れたのが分かった。
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