第3章 キセキの世代とやらに会ってみた
「ということで、しばらく私と優は入れ替わるわよ?優は私の学校に通うこと。高尾っていうのが私の前の席にいるから色々と聞けばいいからね!そして、帰宅後はお互いの授業をやるよ」
帰宅後、引きこもりと化した優の部屋に行けば私は今日話したことを優に伝えた。
優は目を丸くして驚いている。丸くし過ぎて目玉がポロリと零れそうだ。まぁ、流石にそれはないけど。
「えと、つまり……姉さんが帝光中に通うってこと?」
「そういうこと」
不安気に聞いた優に私は即答した。
それを聞くと優は困ったような表情をしたけれど、拒否権がないことを思ったのかすぐにコクリとうなづいた。
「まぁ、確かに姉さんは女の人にしては背も高めだし、声もハスキーだし、胸も小さいからね」
「余計なお世話だ!」
高尾と同じようなことを言った優に勢いよく突っ込めば、優はクスクスと笑った。
やっぱり、優は笑っていた方がいいや。
少し恥ずかしくて口には出さなかったけど、深く私はそう思うのだった。
明日。
そう、明日から私と優は入れ替わる。