第2章 昔ばなし
___コンコン
「獅郎?………私。」
扉を叩くとすぐに聞こえた入室を許可する言葉。
ドアノブを回し扉を開くと目の前に獅郎が立っていて、ぐいと腕を掴まれ部屋の中へと引き込まれた。
「___なっ!?」
気がつくとエレナの体は獅郎の腕の中にすっぽりと収まり、そのままきつく抱き締められた。
獅郎「……………。」
一向に話そうとしない獅郎。
痺れを切らしエレナは口を開いた。
「獅郎?私、もう行くね?」
さらにぎゅうと抱きしめられる体。
さすがに苦しくなり、彼の体をトン、と叩くと、やっと獅郎が言葉を発した。
獅郎「………行くな。泊まってけよ。どうせ、鍵あんだから関係ねぇだろ。」
「え……?確かに場所は関係ないけど……報告書溜まってるから一度自分の部屋に帰りたいの。……ほら、我儘言わないで離して?」
獅郎「そら、無理な話だな。だってお前………………これから俺に抱かれるんだし。」
耳にかかる熱い吐息とともに届いた低い獅郎の熱の籠った言葉は、エレナの脳内に届くと一瞬で彼女の全身を熱くさせた。
伸びてきた彼の手は縦横無尽に彼女の体を撫でまわし、すぐに下半身の中心へとたどり着く。
クチ………
触れた瞬間、部屋に響いた淫らな水音。
同時に跳ねるエレナの体。
幾度となく抱かれてきた彼女の体は意図も簡単に、獅郎の指によって水気を増していく。
「まっ………待って!……し、ろぉ……っ、あっ//」
"待て"の言葉など全く効果はなく、獅郎の指は濡れた秘部の固くなった尖りを執拗に弄っていた。
彼のもうひとつの手は服の中に潜り、胸の膨らみを弄ぶ。
その度に襲いかかる強い快感にエレナは、絶頂感が近づいているのを感じた。
獅郎「……だめだ。まだイカせねぇ…。イクのは……………」
獅郎の指がピタッと動きを止めた。
突然止まった快感の波に、もどかしさを感じたエレナは獅郎を見た。
彼はエレナの視線に気づくとニィッと含みのある笑みを見せた。
「_____っひあっ!?」
次の瞬間自分の中を貫く硬い熱に、エレナの体は弓反りに跳ねる。
それを見た獅郎は彼女に見せつけるように、ペロリと自らの唇を舐めると、腰を打ち付けるスピードを速めた。