第2章 昔ばなし
嘗てこれ程までに美しい容姿を持ち、
周囲を圧倒する力を持つ祓魔師に出会ったことはあるだろうか……?
否、
彼女ほど神に愛され、何よりも美しく、気高く、強い祓魔師など過去にも現在にも存在しない。
"唯一無二の存在"
誰もがその美しさに惹かれ、
その強さに尊敬と羨望の眼差しを向ける。
ただ、彼女も所詮は"女"___
愛を求める動物なのである。
その動物に愛を与えた男の名は_____
"志摩 柔造"
彼だけが、神に愛された女と愛を交わすことが出来るのだ。
しかし、他の者も手を伸ばす。
いつかその手が彼女に届くと信じて………
伸ばすその手の主たちは誰一人と彼女への思いを断ち切ることはない。
さぁ、美しき我らが姫。
今日も僕らをその美しき光で照らしておくれ___