第7章 ねぇ良太
良太の部屋に2人で行く。
座る。
……。
どう切り出せばいいのか…。
「…お茶でもいれてこようか?」
沈黙に耐えられないらしい良太が先に口を開く。
「あ、ううん。おかまいなく…」
「あっそう。じゃあかまわない」
「うん…」
話さないと…。
「3日経った」
やっぱり良太がまた、先に口を開く。
「うん…」
そう、その話をしたくて来たの。
「その話をしにきたんだろ?」
「うん…」
「……」
「……」
再び沈黙…。
「あぁもう、ガマン出来ない!」
良太が口を開く。
「いつもそう! ゆうはいつもそう!
年上ヅラするくせに、肝心なとき頼りない。優柔不断でカキ氷は何味にするか、肉まんにするかピザまんにするかさえ決められない。
いちおう決めたとしても、やっぱりそっちも美味しそう、って物欲しそうな目で僕の食べてる物を見る。
だから僕はゆうに分けてあげるために、ゆうとは別の物を注文するクセがついたんだ。
でも今回は半分わけてあげるわけにはいかない…全部かゼロだ。
いいよ、決められないんなら僕が決めてあげる。ゆう…」
「待って、良太! 私…私、決めたの」
私は良太の話をさえぎる。