第1章 好きって言って

え…How to ディープキスやるつもり？

私、まだ読んでない…どうしたらいいの？

直樹の舌…私の口の中に入ってるけど…私の舌はどうしたらいいの…？

ていうか…こんなことしていいの…？

私は直樹のこと好きだけど、直樹は…？

迷いながらも、私は舌で直樹の舌に触れてみる。

全身に、なんかビリビリした感じがひろがる。

私は直樹の腕をぎゅっと握る。

直樹の手が私のスカートをめくり、太ももを撫でる。

「んっ…！ ちょっ…！ 直樹っ…んっ…」

私は唇を離して抗議する。

けど、また唇をつけて塞がれる。

私は身体を離そうと思って、身体を動かすけど、直樹に抑えられてて全然動けない。

なんでこんな力あるの？

背も体重も同じぐらいなのに…。

ていうか…なんでっ…

「直樹…！ なんで…」

やっと唇を離して、私は叫ぶ。

「なんでなの？ なんでこんなことするの？」

私は直樹の目を見た。

直樹もしばらく私の目を見つめ返した。

そして言った。

「ごめん…」

……。

違う。

私は謝って欲しかったんじゃない。

私はもう力の入ってない直樹の身体を突き飛ばして、その部屋から逃げ出した。