• テキストサイズ

俺は妹に堕とされる。

第2章 sugar.1


「おかえり真澄。体、温まった?」

こちらに気づいた歩がソファーの上から俺を見つめる。

「…ああ。お前も入れば?」

「んー、俺は後でいいよ」

ダボっとしたシャツを着た歩。

袖に隠れた両手でマグカップを持ち、ソファーの上で体育座りをしているその姿に変に緊張が走る。

少し袖から見える指先、襟元が広いそこから覗く鎖骨、下ろされた髪の毛の隙間から見える真っ白な首筋。


“…あっ、真澄っ…”


情事の最中の歩の切なげな声を思い出して、カッと顔に熱が集中するのを感じた。

「真澄…顔赤くない?」

「いや、のぼせただけ…」

じっとその姿を見つめていた俺の視線と歩の視線がバチっと合い、鋭い指摘が飛んでくる。

俺はすぐに顔を背けて、誤魔化す様に電気ポットに水を注ぎ、電源を入れた。


/ 28ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp