• テキストサイズ

―家族よりも家族な人―【黒バス】

第3章 洛山高校バスケ部の姿


アイタタタタ…。

私はお手洗いの鏡で打った場所を見ていた。

青黒く痣になり、血が滲んでいる。

うぅ…。

こんな目立つ場所に青痣なんか作っちゃうなんて…。

一応絆創膏で隠しとこ。

といっても生憎今は絆創膏の手持ちがないから、本日二度目の保健室からもらってこよう。

さり気なく前髪で痣をカムフラージュしながら保健室に向かった。

廊下を歩いていたとき。

?「…ぅ…」

ひぃっ!?

呻き声のようなものを聞き、不覚にも飛び上がってしまった。

見ると、廊下の曲がり角に女の子が1人しゃがみこんでいる。

ち、近付くべき?近付くべきかな?

勇気を出して近付くことにした。

「だ、大丈夫?…ですか?」

?「…うぅ…」

なんかあんまり大丈夫じゃないな。

「と、とにかく保健室行きましょう!!」

~~~~~~~~

「少し楽になりましたか?」

?「ええ。ありがとう」

良かった…。

なにをしたらいいかわからなかったから、とりあえず暖かい飲み物を買ってきた。

彼女が休んでる間に痣にはガーゼを当ててある。

先生がいなかったから私が介抱したんだけど…ここの先生いつ居るんだろう。

それで具合も治ってきて今に至る。

斎「迷惑かけてごめん。私は二年の安曇宮斎希(あずみやいつき)、よろしくね。あなたは?」

「わ、私は二年の。よ、よろしくね」

斎「…って、あなたが噂の転校生?」

う、噂?

「い、一応…転校生だよ」

斎「…そう」

一瞬、斎希の顔が暗くなり、けどすぐに笑った。

斎「ちょうど良かった。私、あなたを探してたんだ。私があなたのルームメイトなの」

「本当?良かった!!知り合いがいてくれたら安心できるし、斎希と同じで嬉しいよ」

斎「…!」

「斎希?」

斎「う、ううん。なにも」

きっとまだ具合が完全じゃないんだろう。

とにかく馴染めそうで良かった。
/ 19ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp