第3章 洛山高校バスケ部の姿
アイタタタタ…。
私はお手洗いの鏡で打った場所を見ていた。
青黒く痣になり、血が滲んでいる。
うぅ…。
こんな目立つ場所に青痣なんか作っちゃうなんて…。
一応絆創膏で隠しとこ。
といっても生憎今は絆創膏の手持ちがないから、本日二度目の保健室からもらってこよう。
さり気なく前髪で痣をカムフラージュしながら保健室に向かった。
廊下を歩いていたとき。
?「…ぅ…」
ひぃっ!?
呻き声のようなものを聞き、不覚にも飛び上がってしまった。
見ると、廊下の曲がり角に女の子が1人しゃがみこんでいる。
ち、近付くべき?近付くべきかな?
勇気を出して近付くことにした。
「だ、大丈夫?…ですか?」
?「…うぅ…」
なんかあんまり大丈夫じゃないな。
「と、とにかく保健室行きましょう!!」
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「少し楽になりましたか?」
?「ええ。ありがとう」
良かった…。
なにをしたらいいかわからなかったから、とりあえず暖かい飲み物を買ってきた。
彼女が休んでる間に痣にはガーゼを当ててある。
先生がいなかったから私が介抱したんだけど…ここの先生いつ居るんだろう。
それで具合も治ってきて今に至る。
斎「迷惑かけてごめん。私は二年の安曇宮斎希(あずみやいつき)、よろしくね。あなたは?」
「わ、私は二年の。よ、よろしくね」
斎「…って、あなたが噂の転校生?」
う、噂?
「い、一応…転校生だよ」
斎「…そう」
一瞬、斎希の顔が暗くなり、けどすぐに笑った。
斎「ちょうど良かった。私、あなたを探してたんだ。私があなたのルームメイトなの」
「本当?良かった!!知り合いがいてくれたら安心できるし、斎希と同じで嬉しいよ」
斎「…!」
「斎希?」
斎「う、ううん。なにも」
きっとまだ具合が完全じゃないんだろう。
とにかく馴染めそうで良かった。