第6章 〜たったそれだけで〜
『あのさ、とりあえずみんなに会いに行きたいんだけど、どこにいるの?』
青「確か1階の会議室みてぇなところだ」
『そっか。…場所は分かる?』
「「あ」」
ですよねえええ!!
覚えてるわけないよねえ!
『いいよ、私場所分かるから。そこ多分行ったことあるし』
火「おう、頼むぜ」
『という事で私は降りよ…』
火「ダメだ」
『…はい』
びちゃ
突然背後から聞こえた気味の悪い音に私達は背筋が凍った
当たり前だよね。うん。これだけ喋ってたら反応するよね。うん。
ダッ!!
青「うぉっ!なんだこいつ!キモ!走り出しやがった!」
あの得体の知れない死体のような奴が走り出したと同時に私達も全力疾走を始めた
そして私は大我の腕から飛び降りて走り出す。そん時にちょっと足ぐねりそうになった。危ねえ。
火「What is that dirty one?!」(あの汚いものはなんだ?!)
青「言ってる意味ワカンねぇ!」
『いいから黙って走って!大我、リュック頂戴!』
火「ほらよ!!」
死体のような奴は腹から臓器がこぼれ落ちていて走るたびに腸らしきものがズルズルと引きずられていく
…こりゃあかん。
そう思った瞬間私の真横に指が飛んできた
…指?
『どわあああああ!!!』
青「うるせえよ!!」
指ってなにいいいいい!もうやだ!ユウカちゃん怒っちゃったもんね!!
日本刀って使える!?塩!塩どこだ!
『あったあああ!!これ大輝もって!』
青「こんなのどうすんだよ!こんなに食えねえよ!」
『お前はバカか!一掴みして私がいいって言ったらあいつにぶん投げて!』
青「わかんねえけど分かった!」
とりあえず私はリュックから日本刀を二本取り出し両手に握り、ペットボトルを取り出した
リュックは大我に渡せばいいよね!?
『大我これ!』
火「重っ!投げんな…ってお前それはやばいだろ!」
『下がってて!』
ペットボトルを上へ高く投げ、その間に素早く刀を抜く。そして落ちてくると同時に刀で切る。するとあら不思議、刀と私に水がかかるというなんとも楽な考え。誰か私を褒めて。天才的でしょ!
とりあえずUターンをして死体のような奴に向かって走り出した
火「ユウカ!」
青「ば、バカ!危ねえよ!」