第2章 役割分担と買い物をしましょう
さっきのことを思い出し、気分が暗くなる。先輩は怒ってないかなぁ?
だけど夜神先輩は、肩をすくめると、横に頭を振った。
「別になんでもない。気にするな。――――江島、さっきの小野からのメール」
「はい?」
「ちゃんと消しておけよ」
呟くように言った瞬間、夜神先輩の顔が怖くなる。
「いや、なんだ。あんまりああいうメールは鵜呑みにしない方がいいという意味でな……」
「そうですか……」
怒ってなくって良かった。でも、なんでそんなこと言うんだろうな?
「あ、それじゃあ私はこの辺で」
「ああ。また明日な」
ぺこりとお辞儀をして、先輩と別れる。
あ、お菓子、先輩に預けたまんまだった。迷惑じゃないかな?
ちょっと考えて、立ち止まる。
「ま、いっか」
あんまり深く考えないようにして、私は家へと帰った。