第2章 秘密
浩介と分かれてから俺は家の近くのコンビニに入る。
アルバイト店員のいらっしゃいませ〜と言う声をすり抜けて、お菓子コーナーへ入る。
彼女が好きなさきイカとスナック菓子、それからデザートコーナにあるショートケーキを手に取るとレジに向かう。
ポイントカードとお金を出して商品を受け取ると、若い女の店員とばちっと目が合った。
「あっ…ありがとうございました」
少し口籠った店員に首を傾げながらもコンビニを後にし、自分の家へ帰る。
両親が海外出張に行っているので、俺はこのマンションに一人暮らしなのだ。
カードキーでロックを解除してから、マンションに入る。
5階の角部屋が俺が住んでいる部屋になる。
カードキーを差し込む前、鍵が開いている形跡があり、またかと俺はため息を吐いた。