第2章 秘密
ごめんと断ってから中を開くと、簡潔な内容の文字の配列。
それに目を通して返信をするとすぐに既読のマークが付いた。
それ以降の返信が無いことは分かっているので、携帯をポケットにしまう。
「悪いけど用事が出来たから、また今度」
「え、何。彼女?」
一通りの俺の動作を見ていた浩介が驚いたように俺を見るので、慌ててそれを否定する。
「彼女なんかいないって!」
「本当か〜?」
うりうり、と肘で突ついてくる浩介を押しやって歩く速度を上げる。
そう、俺と彼女は断じてそういう関係ではない。
…決して。