第2章 秘密
彼女の吐息の暖かさが布越しに伝わる。
そしてへその下の辺りに感じる柔らかなもの。
ちょっ、まっ…!!
その柔らかなものの存在が分かると、かあっと体の熱が上がる。
特に顔には全ての血液が集まったように熱く、脳が激しく脈を打つ。
「鈴さっ…!」
思わず“さん”付けで彼女の名前を呼ぶもそれは逆効果で、ますます体と体が密着するばかり。
本当に…っ、これはやばいっ…!
ぞくぞくとした何かが背筋を駆け抜けていく。
徐々に主張していく俺の欲望に、ぞわっと先程とは違う悪寒が体を駆け巡った。
「鈴っ、本当に…やば、ぃ…」
若干涙目になった視界をぎゅっとまぶたをつむって遮る。
彼女の手を掴んで必死に懇願するような声を漏らすと、俺の腰に抱きついていた彼女の温もりがふっと無くなった。