第3章 蜀に行きましょう。
「わぁ・・・広いね!」
部屋に入れば、一人で
泊まるには大き過ぎる部屋だ。
他の部屋もそうなのかな?
「ここの部屋だけですよ。
これだけの広さは。」
「え?そうなの?」
「俺たちの部屋だからねー
広くなくちゃ窮屈でしょ〜?」
っということはつまり・・・
「初めから私が一緒なのは
決まってた?」
「えー?何のことかなぁ?」
とぼける雷。
最初からこの人達は
意見関係なく一緒に
泊まる事になっていたらしい。
「はぁ・・・」
ため息を漏らした。
なんだか、今日は誰かに
振り回されてる気がするなぁ。
静かな部屋に来たからだろうか
急激に眠たくなって来た。
「優希、眠たいですか?」
静さんの優しい声が
余計に眠気を誘う。
「お風呂に入ったら
ゆっくり寝なよ。」
雷さんが、頭を撫でる。
小さく頷けば
遠さんがそっと私の肩に
手をおいた。
「お風呂の場所まで
連れていくから。」
それだけ言うと
ふわりと体が浮いた。
辺りが光に包まれて
目を閉じる。
光がおさまって目を開けたら
いつの間にか、お風呂場の前にいた。
神の力か・・・
凄いんだなぁと思いつつ
お風呂に入ろうと服を脱いだ。