第3章 VS青葉城西
((あ、やばい…影山がキレる……!!))
見事に後頭部にサーブを受けた影山は
静かにドス黒いオーラを放っている。
そして、私の横ではスガさんが
影山がキレてしまった時にすぐ押さえられるようにスタンバイしている。
田「…ぶ ォハーッ!!
ぅオイ、後頭部大丈夫か!!!」
月「ナイス後頭部!!」
『ブフォッ…バチコーンって…!!
ぐふぉっ!!』
菅「!?煽るのもダメだっつーの!!
佐倉も笑うな!!!」
『痛っ!』
盛大に吹いてしまった私はスガさんのチョップの餌食になる。
一方、日向は遠い目をしていた。
そんな日向にドス黒いオーラを放った影山が静かに壁際に追い詰める。
そして何か日向に言っているようだが
ここからではその声は聞き取れない。
『大丈夫ですかね…あれ』
菅「どうだろな……
また、余計なこと言ってなきゃいいけど…」
そして、急に大きな声が響く。
影「とっとと通常運転に戻れバカヤローッ!!!」
日「…アレ?今のヘマらセーフ!?」
影「は!?なんのハナシだ」
菅「大丈夫だったみたいだな」
『はい…って次は田中?』
影山が日向の元を離れたと思ったら
続きざまに田中が日向に近づいていた。
田「おいコラ日向ァ!!
……オイ…ナメるなよ!!お前が下手糞なことなんかわかりきってることだろうが!
わかってて入れてんだろ大地さんは!
余計な心配すんじゃねぇ!頭の容量少ないくせに!!
良いかァ!バレーボールっつうのはなあ!
ネットの"こっち側"に居る全員!もれなく"味方"なんだよ!!
下手糞上等!!迷惑かけろ!!足を引っ張れ!!
それを補ってやるための!!
"チーム"であり"センパイ"だ!!!」
田中の言うとおりバレーは個人戦ではなくチーム戦だ。
互いを補っていって強くなる。
田「ホレ、田中先輩と呼べ!」
日「田中先輩!」
菅「"先輩"って呼ばれたいだけだなアレ」
『せっかく、良いこと言ってたのに台無しだな……』
なにはともあれ、日向が元の調子に戻ったところで
第2セットが始まる!