第3章 VS青葉城西
───月曜 放課後
『あれ、テーピングテープ無くなってる…』
体育館で皆が来る前に備品の整理をしていた私は
テーピングテープが無い事に気づく。
『確か、部室に予備があったはず……
よし取りに行こ!』
部室棟へ向かうと
日向が丁度着替え終わり出て来ていた。
『あ、日向』
日「ちわーす!」
『よース…って日向、そのジャージさ………』
私の目線の先は日向のジャージ。
いつもより、何かダボダボしてるように見える。
田「日向!それ俺のジャージだよ!」
部室から下半身がパンツだけを履いてる田中が
急いで出て来た。
『あー、やっぱり…日向のじゃなかったんだ』
((…こんな調子で大丈夫かな………))
そして──
火曜 放課後
武ちゃんが運転する学校のバスで青葉城西へと向かう。
『潔子さん!干し芋いかがですか!』
清「ありがと、本当に干し芋好きだね?」
『はい!いつも鞄には常備してます!
食べたくなったらいつでも言ってきて下さいね!』
清「う、うん…」
潔子さんと楽しく話していると後ろの方から
田中の叫び声が聞こえてくる。
日「おえーーーーーっぷ!!!」
田「うわあああ!!止めて!!
バス止めてえええ!!」
そんな声と一緒に酸っぱいような何とも言えない臭いがしてくる。
((もしかしなくても、日向……吐いた……?!))
どうやら、日向が田中のジャージにぶちまけてしまったようだ。
((てか………
なんか、予想以上に……ヤバイ…!!?))