第2章 3対3
そして、今日で何度目かになるトスを
影山は日向に持って行った。
が、
影「あ。」
日「ビャーッ」
トスは日向の掌ではなく顔面に入った。
木「う〜ん、やっぱさっきのはマグレか…?」
木下はそう言いながら月島・山口チームの22点目となる得点をめくった。
菅「でも…確実にトスの精度はあがってきてるよ…」
『そうですね…』
さっきから影山は集中力を切らすことなくトスを上げている影山ももちろん凄いが、
そのトスが失敗してもなお100%信じて跳ぶ日向も凄い。
そして、2人は何度失敗しても前を向く。
((あ、まただ…
影山と日向のもう一回、もう一回と思う気持ちが一緒になってる……))
山口のサーブでゲーム再開。
田中がレシーブを上げボールは影山の方へ…
そして、日向はコートを凄い気迫で走る。
月「!?
山口!!お前も来い!!2枚で止める!!」
日向の気迫に危険だと察知した月島は
山口を呼びブロック2枚体制で日向のスパイクに臨む。
が、その高い壁を目の前にした日向は……
"躱した"
((…!!凄い!!
一瞬でブロックの居ない反対側に……!!))
ブロック居ない場所へ跳んだ日向の元へ
影山のトスがやって来る。
((あぁ…私は、見ることが出来ないけど分かる……
今、日向が見ているのは…
決して独りでは見ることの出来ない…
"頂きの景色"))
日向の放ったスパイクは
コートに落ちていく。
そして、小さな雛烏たちは───
影・日「「───オシ!!!」」」
成功を噛み締めた。