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【HQ!!】烏の翼

第2章 3対3





日向の言葉に冷めた表情で月島は言い返す。

月「…だからその方法が無いんでしょ
精神論じゃないんだって
"キモチ"で身長差が埋まんの?
守備専門になるならハナシは別だけど」


黙っていた影山が
どこか吹っ切れた顔で喋りだす。


影「…スパイカーの前の壁を切り開く…」

一歩、二歩と前へ踏み出し日向の横に立つ……



影「その為のセッターだ」



そう、前を強く見て言い放った。



チームを、仲間を意識した発言に
私を含め皆驚いた。





────────
─────






影「…いいか打ち抜けないなら躱すぞ
お前のありったけの運動能力と反射神経で
俺のトスを打て」

田「ハァ!?ソレ、速攻の説明かよ!?」

日「?わかった!!!」

『うそ!分かってないでしよ!!
思いっきりハテナマーク浮かべてたじゃん!』

影・日「「とりあえずやってみます!!」」


こんな時だけ息がピッタリな2人。


田「…なんだお前さっきまでガチ凹みしてたくせに」

影「?凹んでません!」キリッ

『うそつけ!
何がキリッだ!!』


((ホント、単細胞だなコイツ…))



菅「おーい佐倉ー、いい加減戻って来いよー」

『あ!すみません!!』


今になってまだ試合中だということを思い出し
急いでコート外へ戻る。





そして、月島のサーブで試合が再開される。


日向がレシーブを決め影山との打ち合わせ通りに
右側へ走って行く。

が、影山のトスは速かった。
日向もそのトスを打とうと必死にスピードを上げたが
その努力も意味をなさず
ボールは床に落ちた。



影「おい、何してる!
もっと速──…」

影山は言葉を詰まらせる。

月「でたー"王様のトス"!」

影「チッ!!」



それから何度も影山はトスを上げ、日向はそれに応えようもしたが
全て失敗に終わった。





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