第2章 3対3
その後も日向は何度も飛んだが
その度にブロックされてしまう。
((月島…タッパだけじゃなくて、ちゃんと技術もあるんだな……))
月島の身長は見掛け倒しでは無かった。
月「ほらほら、ブロックにかかりっぱなしだよ?
"王様のトス"やればいいじゃん、敵を置き去りにするトス!
ついでに仲間も置き去りにしちゃうヤツね」
(("王様のトス"?
何のことだろ……))
影「…うるせぇんだよ」
影山は月島の言葉にイラつきを見せている。
そして、山口のサーブミスにより
影山にサーブ権がまわってきた。
影「…速い攻撃なんか使わなくても──
勝ってやるよ」
そう言い切った影山に
日向は、行けっ殺人サーブ!などと叫んでいる。
菅「影山のジャンプサーブか…
強烈だったな……」
『あぁ、例の教頭のカツラを吹っ飛ばしたやつですか?』
菅「その話、禁止!!!」
ピッ
笛の音と共に影山は助走をつけ
強烈なジャンプサーブを打った。
((うわっ!ホントに凄い威力だ!!!
…………でも))
ドッ
影山のサーブは大地さんに拾われる。
ボールは綺麗に月島の元へ飛んで行き、山口のスパイクが決まる。
影山はまさか拾われるとは思っていなかったらしく
動揺している。
((大地さんの武器は攻撃より安定したレシーブ……
守備力は今の烏野では群を抜いてるからね……))
澤「…何点か稼げると思ったか?
…突出した才能は無くとも、二年分お前らより長く身体に刷り込んで来たレシーブだ
簡単に崩せると思うなよ」
『大地さん、カッコイイ!!!!』
菅「さすが、俺らの父さんだべ」