第3章 01
「お前らやっぱ意気合ったんやなー」
「「…」」
部活動終了後、なぜか翔一に「待っときー」と言われるがまま仕方なく待っていると、なぜか私は翔一、花宮先輩と男子更衣室に居た
男子の着替えなんて見慣れてるわけではないが見えたから何なのか、なぜ悲鳴を上げるのか、別にそこまで問題ではないだろう
まあそもそも着替え終わっているから問題なんて何も発生しないのだけれど、と謎の言い分を考えて翔一への怒りを沈めてようとしたが、多分無理
「アンタ、最初から分かってただろ」
「なんのことや?」
「オレ達の事に決まってんだろ」
「私と花宮センパイが気が合ったなんて限らないでしょう、何なの頭わいてんの?」
「何が頭わいとるや、怒るで」
彼の顔に怒りを再び沸き上がらせながら部室にある椅子に腕を組んで座った。すると鼻にフローラルな香りから石鹸の香り、はたまた食べ物の匂いが入り混じっていてさらに怒りを増加させた
制汗剤使うのはいいけれども、どうせ使うならみな同じ匂いのものか無臭のものを使ってはくれないのか、めっちゃくちゃ不快になる
「…で、なんで私は残されてんの?こんな部屋にいたくないんだけど」
「まーまーそんなイライラせんといてーや、すぐ終わるで」
「…1分以内に話し終わらせて」
「しゃあないなぁ…今日、花宮と一緒に帰りや」
彼の口からその言葉が聞こえると私は口を開かずに眉間に皺を寄せて、もう1人名前を呼ばれた彼も顔を歪めていた
確かに遅い時間ではあるが一緒に帰る意味が分からない。確かに入学式の時に寮生活をしているのにも関わらず教科書持たせて家まで送らせたが、あんな奴と一緒に帰るぐらいなら私は1人で帰るか犬を連れて帰る
「嫌だね、金を積まれても帰らねぇよ」
まあだからって否定されてもムカつくわけではあるのだけれども