第5章 03
授業を終えて部活の時間、休憩の指示があったのでみんなにドリンクを配っていると翔一が突飛なことを言い出した
「、クラスでお前のこと紹介して欲しい言う人ぎょうさんおんで」
「…人違いじゃなくて?」
「男子バスケ部マネージャーのは1人しかおらんやろ」
「えーなんでだろう…恥ずかしいから断っておいて翔一く、今吉先輩」
「彼氏いないんやから紹介してもええやろ?」
「まだ入学したばっかりだよ?部活と勉強頑張るの!」
「おお、珍しく怖いなあ、退散退散」
わざとらしく逃げていく翔一に近寄ってくんなと笑みを浮かべながら、休憩中の部員が「やっぱり彼氏いないんだ…!」と歓喜する様子を聞こえないふりをする
いないとしても絶対そこにいる人たちなんか選ばないけど
「さん彼氏いないんだいいこと聞いたな」
「…花宮先輩!朝はありがとうございました!」
「いやぁ僕も朝の出来事同じクラスのやつに見られちゃって、紹介してくれって言われちゃったよ」
「私のクラスでも今吉先輩と花宮先輩イケメンだって言われてましたよ。さすがですね!」
「ほんまかぁ?紹介してーやの友達」
「しないよ〜みんないい子だもん」
「なんやそれ、オレが悪いやつみたいやないか」
「そんなこと言ってないよ?」
たまには毒も吐かないとあの子は悪口言わはい八方美人だと言われてしまう。分かってる私はあえて毒を吐く
翔一も花宮センパイも言いたいことは分かってると信じ、練習再開の指示を受けみんなのドリンクを回収する
いや私の言いたいことなんて分かってなくて構わないけど。と本音を心のなかで付け足してドリンクの補充をしに体育館を出た