第5章 03
一人潰して上機嫌。と行きたいところだが短気な私にとって学校は楽しいこともあるがストレス溜まる場でもある
私は集団行動に向いてないんだと考えながら下駄箱を開けると手紙が詰まっている
「入学して早々友達になりたい人がたくさんいるみたい!」
ニコニコしながらそう言うと、隣にいたクラスメイトの女の子から「ラブレターじゃないの?」とツッコまれた
確かにラブレターも混じっているが、勇気がない人もいるらしく「友達になりませんか?」という内容が最近増えている
まあ確かに、顔だけ見て惚れられるというのは悪い気分にはならないが性格も趣味も知らないのに良く好きだのほざけると思う
「よかったらメールアドレス交換しませんか」
「待ってなんで音読してるのー!私の手紙だから私が大事に読むの!」
「へぇ、それはいい心がけだね」
「は、花宮先輩!」
クラスメイトが顔を赤く染めた。こんな太眉のどこが良いんだと思うんだが彼はどうやら人気があるらしい。眉毛細くすればもっと人気出るんじゃないかしら
いやいっそ無くせば良いと思う。滅せよ
「僕もさんに手紙書いたら、返事貰える?」
「そんな、花宮先輩にお返事書くなんて恐れ多いですよ」
「でも、さんと仲良くなるきっかけにはなれるかな」
「話すことがあるなら直接お願いします!
手紙って…形に残っちゃうじゃないですか…恥ずかしいです」
今の会話に友人は意味ありげな視線を送ってくるが、要約するとこうである
「お前に手紙書けば返事でボロでる?」
「手紙書く時間が惜しいめんどい」
「書いてやるんだから書けよ」
「面倒だから直接言いに来いつってんだろ」
こんな内容に気づかないクラスメイトは普通にキャーキャー騒いでいた
いやお前ら関係ないしうっせぇから黙っとけと思いながら見る、さっきから話しかけられても居ないのにまるで自分のことのように喜ぶ彼女は滑稽だった
さっさと教室に行きたい一心で、にっこり笑い「部活でまたお話しましょうね」とだけ言っておいた
彼も気持ち悪い笑みを浮かべながら「放課後、部活で会えるの楽しみにしてるよ」と言って去っていった