第4章 02
「(面倒な事に巻き込まれたもんだ)」
洗濯物を干しながらここ数日感で起きたことを頭に巡らせて、沸々と沸き上がってくる怒りの捌け口としてタオルの皺をひたすら伸ばした
これは家に帰ったら某幼稚園児のようにうさぎのぬいぐるみを殴るべきか、それともいっそのことダイエットがてら運動でもするかと色々な考えを浮かべ、どう彼女を潰していくかを考えた
「、難しい顔してどないしたん?」
「…ウザ」
ボソッと周りに聞こえない程度の声で呟くと翔一はケラケラと笑い出し、その笑い方がなんともまた癪に障る
とりあえず話を戻そう。彼女を潰すならばまずいくつか証拠が必要だろう。1つは字があるにしても…それは確証とは言いにくいしどうせなら写真とかがあれば良いのだ
悩み込んでいる私に翔一は「無視かーひどいなぁ」と困ったようにまた笑っていた。そんな彼を見て、ごく一般的にみな思いつくアイディアが思いついた
「今吉先輩、1つお願いがあるんですけど」
「おーおーどうしたん?」
「部のビデオカメラ、貸してもらえますか?」
普段は偵察の時に解析のため等に使われるビデオカメラ、それを使われるのは練習試合がある日等のため平日は基本使われずに放置されている
ならばそれを、精一杯使ってやろうと思い翔一に媚びるようにと言った
「…まーたなんか悪いことに使うんやろ」
「いいえ、ちょっと私用で」
「お前の私用で使うなんて悪いことやろ」
ひたすらニコニコと笑みを浮かべながら否定をし続けていると彼は諦めたのか「まあちゃんと返してくれればええわ」と言ってから用件を伝えて体育館へと戻っていった
彼を見送ってから最後の洗濯物を干し終えると私は部室に向かい、ありがたくビデオカメラとそれの充電器をお借りした
その日の帰り道新しくSDカードを購入し、元々入ってものと交換して充電させた
そんな行動を進めていく度に私の気分が上がっていくのが理解できた