第4章 02
朝練が終わってみんなより遅めに教室に入ると、謎の視線がこちらに向けられた
それに不快を感じながら自分の机に足を進めると、最近よく過ごしている女の子が「!!」と焦った様子で駆け寄ってきた
「おはよう、どうしたの?」
「の机がね…ちょっと、ひどいことになってて…」
そう言われて視線を自分の机に向けるとなんともまあ幼稚な言葉が机に書かれており、「誰だよこんな面倒なことしたの…」と思いながら冷静に目を見開いた
目の前にいる彼女の腕を掴んで小刻みに震えるようにして、「な、んで」と言葉と涙を零した
すると近くで傍観していた子達がこちらに寄ってきて、味方のフリを始めた。その中にはおそらく一連の犯人がいる。そう思うと吐き気がするが仕方がない
「…せ、先生に謝ってこなきゃ。机の、写真」
「なんでが先生に謝らなきゃいけないの!?悪いのは書いた人でしょ!」
「でも、机は私のだし…」
パシャッと場面に合わない音と共に私の携帯端末には落書きと言うには酷すぎる言葉が書かれた机が保存された
するとちょうど良く先生が教室に入ってきて、涙を流している私を見るなりこっちに来た
何があったか説明しようとすると傍観していた女子が一連の事を説明してくれて、またまた私の手間が省けた
理解した先生はとりあえず私は保健室に行くようにと指示され、机は新しいものと交換されることになった
授業をサボれることになったのは好都合、どうせでなくてもまだ小学生の復習みたいなもんだ。普通に理解できる
犯人をぶん殴りたい衝動に駆られながら保健室に着いた私はようやく涙を止め、1人で舌打ちをした