第9章 *オレにわがまま言って?【黄瀬涼太】*
「ねぇっち……何が欲しい…?」
「何って……何…?」
「何でもしてあげるから……オレにワガママ言って…?」
「え…?いやそんな……」
「遠慮なんかいらないっス。お前の為なら……オレは何でも出来る」
後少しで日付が変わってしまうけど、今日はっちが主役なんだ。
だから思いっきり甘えて…?
オレにいっぱいおねだりして…?
何を言われようと、オレが絶対叶えてあげるから。
「そう言われると思い付かないけど……」
「なんでもいいんスよ。言って…?」
「……じゃ、じゃあ……」
「なに…?」
「ちゅーして…?」
そんな……キスなんて毎日してるのに。
もっとこう……指輪欲しいとかバッグ欲しいとか……そういう欲はないんだろうか。
それともただ言いにくいだけ…?
「いいっスよ……」
「ん……」
でも先ずそのお願いをきいてあげなくちゃ。
っちがそうしてほしいって言ったんだから。
今までで1番優しいキスのプレゼント。
受け取って……。
「あ……涼太……」
「なーに…?足りない…?」
「え、あ……えっと……」
「もう一回して欲しい?ん…?」
「っ……」
「照れちゃって……どんどん言っていいんスよ…?」
「言えないっ……てか恥ずかしい……」
「っちからキスしてなんて言ってくれた事なかったっスもんね」
「う、うん……」
「で……どうする…?」
「もっ……」
「も…?」
「もっと……もっとして…っ」