第8章 *年下の可愛い彼女【実渕玲央】*
「んー!んんん!」
「ハァ…っ、痛いわね……ごめんなさい……」
「いえっ……これくらいは…っ」
「こっち向いてちょうだい……もう一回キスするわよ……」
「はいっ、ンン…!」
今どれくらい入ってるかしら……。
感覚ではあまり入ってない感じなのよね……。
もどかしいわ。痛みじゃなくて、早く気持ち良さを感じてほしいのに……。
けど焦りは禁物ね。
そっとよ、そっと……。
「せんぱっ……はぁ…っ、痛いですっ……」
「そうよね……辛そうな顔してるもの……」
「えっ……私辛くはないです…っ」
「分かってるわ。もう少ししたら……貴女も感じる筈よ……」
そして全て収まっても尚ちゃんは顔を顰めているわ。
見ていて辛い……。
でも後ちょっとだけ我慢してくれたら……私が最高の気分にさせてあげる。
「ひゃっ!あっ……うぅっ…!」
「動かしにくいわねっ……思いっきり掴まれてるわ…っ」
「はぁっ……先輩っ……」
「それ……慣れてきたらちゃんと呼んでもらうわよ…っ」
「えっ……名前、ですかっ……」
「そうよ……。先輩なんていらないわ……」
私は付き合う前から「玲央でいいわよ」って言っていたんだけど、「分かりました!」なんて答えてくれるくせに……実際はいつも実渕先輩だったわ。
それが玲央先輩になったのはいいけど……やっぱり先輩は余計よね。
「れ……玲央っ……」
「えっ、ちょっと……今はまだいいわよ…!」
「玲央っ……大好き…っ」
「っ……もう何よそれ……可愛いわね……」
まだ動きがぎこちないのも忘れて振りそうになるじゃないの。
全く……この子はどれだけ私を溺れさせるのかしら。
困ったちゃんね。
でも大好きなのは私もよ。
ずっと一緒にいましょうね。
*次へ続く*