第2章 *同棲初夜【黒子テツヤ】*
「やっぱ広いや、私の部屋より」
「僕の部屋よりもです」
「よし、じゃあ早く片付け終わらせよっ!」
「そうですね」
それから暫くして、無事に物件を借りる事が出来た僕達。
数日前から荷物の整理をしていて、今日からここで生活する予定です。
生活感のない匂いに包まれると気分がシャキッとしますね。
作業も捗ります。
「何してるんですか?」
「あ、これ?写真!飾ろうと思って」
「僕の写真ばっかりな気がしますけど」
「き、気のせいだよ!ちゃんと2人で写ってるのもあるから!」
「見せて下さい。……どれも可愛く写ってますね」
「いや、写真も実物も全然だよ」
そんな……苦笑いしながら言わなくても。
本人に言った事ないですけど……僕会社の同期に羨ましがられてるんですよ。
可愛いとか優しそうとか。
正にその通りです。
ていうか……僕の彼女なんですから可愛いに決まってますが。
「何言ってるんですか。さんは可愛いですよ……」
「?! ちょ、ほっぺにチューしないで…!」
「では口にしま、ンぐっ…!」
「ダメっ!まだ片付け残ってるんだからねっ」
「……仕方ないですね、ならまた後でします。その時は手でガードしないで下さい、ちょっと痛かったです」
「あ、ごめん…!」