第5章 *新婚旅行【赤司征十郎】*
ホテルが用意してくれていたサテン地のネグリジェを2人して着ていたのだが……
前開き且つ紐一つで固定されているそのネグリジェのお陰で、がいつもより色っぽく見えていた。
身体のラインが綺麗に見え、脚を組めば太腿が露わになる。
それを見せられてしまえば……の肌に唇を寄せてしまいたくなるもの。
「待って……ダメっ……」
「そうだな……移動しよう」
「きゃっ!ちょっと征十郎さんっ…!」
「、あまり暴れたら下着が見えてしまうだろう?」
「でも…!ひゃっ!」
「それを見ていいのはオレだけだ。例え異国の人間だろうと許せないね……」
「ん…っ」
の憧れ、天蓋付きベッド。
そこに妻を寝かせ、身体を覆ったオレは優しくの唇を包み込んだ。
触れ合う度にお互いの舌と足が深く絡み合っていく。
ここは指も絡めたいところだが……少し我慢。
先にネグリジェの紐を解放させなければ。
のと……オレのを。
「征十郎さんっ、私……」
「ん…?」
「なんか……おかしい、早く……」
「早く……何かな…?」
「だ……いて…?」
脱がした時点で異変には気付いていた。
はいつも以上に火照る身体を持ち、呼吸も早々に乱れていたから。
オレが「お前こそ酔っているのか…?かなり積極的だね」と聞けば、「ううん……」とは首を振る。
酒に酔わされたのではなくこの雰囲気、シチュエーション……これらに気分が高揚してしまっているらしい。
「天蓋にこんな力があるとは予想外だったよ」
「む……征十郎さん意地悪……」
「すまない、焦らしてるつもりはないんだ。だが……」
「あっ、ンン……」
「待ち切れないって顔をするお前も悪くないね……」