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【黒子のバスケ】甘い秘事【裏*R18】

第4章 *初めては恥じゃない【伊月俊】*




「先輩、もの凄い数のノートですね。全部ネタですか?」

「ああ。見てみる?」

「あ、は、はい」

「今心で〝えっ?〟って思っただろ」

「へっ?!思ってませんよ!ちっとも!」

「別にいいよ、慣れてるから」

「違うのにぃ……うぅ……」



まあ驚いてるだけかもしれない。
何せ……ズラッと並んでるから。ズラッと。


その中の一冊を取り出して、「これはこう掛けてあるんだよ!」とか「良い出来だと思わないか?!」とか……

ダジャレの良さを知ってほしくて熱弁するオレ。

ちょくちょく笑ってくれるから楽しい。



「先輩っ、んー!」

「え、今か?」

「はい!んー」



楽しいんだけど……合間にこうやってキスをせがまれてしまう。

平静を装ってチュッてしてあげても、オレの気持ちは先走るばかりでしんどい。

雰囲気とかどう運んだらいいのか検討もつかないし。



「ふふん!」

「ホント嬉しそうだな」

「だって俊先輩大好きですもん!」

「っ……そう言われるとさ、その……」

「あー!先輩ってば赤い!」

「ち、違うって!これは…!」

「ふふっ、じゃあもっとキス……しませんか?」



けど流れを作ったのはオレじゃなくてだった。


お願いを聞いて、さっきみたいに重ねるだけのキスをしたオレ。
でもは満足してくれなくて……



「待って下さい……直ぐにチュウを中断しないで……」



って切ない声で言ってきたんだ。


まあ……甘いには程遠いけど、2人してクスクス笑えるくらい緊張感がなくなったから良かった。



「それ……いただき!」

「あ、分かりました…?いただいちゃって下さい」

「ありがとう!早速ネタ帳に書、」

「ダメですよ!後にして下さい!」

「ああごめん!オレ直ぐメモする癖があるから」

「知ってます」

「ははっ、そうだよな。じゃあもっとしてあげるよ、キス」

「ふふっ、はい」
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