第3章 *オレを変えた人【原 一哉】*
「ー、挿れていい?」
「あ、えっと……」
「嘘嘘、ちゃんと指やってあげるよ」
「んっ!ん、あっ…!」
「お前の弱いトコは……あった、ココでしょ」
「んぁ!あぁっ……やぁ…っ!」
「ビンゴっ!」
なんというか……自分慣れてんなーって思う。
感覚で直ぐこいつの良い場所見つけて……余裕の態度で見下ろしてるから。
今までの経験が嫌という程染み付いているって実感させられる。
あれだけとの接し方が分からなかったのに。
……もう苦く笑うしかない。
「一哉っ……何、笑ってるの…っ」
「はさー、何でオレなの?」
「それは……」
「オレ最初、次はこいつでいっかーってくらいに軽く考えてたんだよね」
「う、うん……」
「でもそー思えなくてさー。だけは大事にしたいっていうか……」
「うん……」
「っ……とにかくオレはの事嫌いじゃないから。だから……このまま付き合ってよ」
わざわざ初めに酷い事言ったのは、お前は特別だからって印象付けたかったからかもしれない。
軽いオレを変えたのはお前だって。
じゃなかったらとっくに別れていただろう。
去る者追わずで。
「うん、私で良いなら……」
「がいいの。……てか普段こんな事言わないんだから受けてくんなきゃ困るんだけど」
「大丈夫だよ。もう別れるって考えないから……」
「オレを女々しくすんのはやめてよねー」
「ふふっ」
「何笑ってんのー?変な奴」
「ごめん。ふふっ」
「あ!またー。まあ可愛いからいいけど。それより続き、シていい?」
「うん、勿論」
「んじゃ、入るからね」
けどオレは本気だから追う。
が心の底から嫌いになってなくて良かった。
これからはちゃんと構ってあげなきゃ。
沢山……。
*次へ続く*