• テキストサイズ

Re:思い出

第3章 思わぬ出来事 side M


タチバナさんの思いつきに乗っかってピザを頼んだ。

PCもスマホも取り上げられていた。
電話でピザを注文するなんて不思議だった。

俺の本日手に入れたばかりの携帯電話、発信先第一号は最寄のピザ屋だった。

ピザを食べながら明日の計画を建てる。
俺は私服等学校ではないところで必要になりそうな服、そして先述通り最低限の調理器具と食器が欲しいことを伝えた。そしてタチバナさんは段ボール箱に通学用の鞄がなかったこと、代用できそうな鞄が家にはないことを理由に新しいものを買うことを提案してきた。買うものは決まった。

明日の計画はこれで決まりだとなった時、タチバナさんは俺が思いつきもしなかった重要なことを俺に告げる。

「何着て買い物行く気?」

このスーツは縮んでしまった高1の身長では見ていられない。かといって制服を着るにはまだ少し勇気が足らない。

2日後は着なければいけないことが分かっていてもそれを一日早めるのはどうしても決心できない。

悩んで悩んで悩んでいるうちに寝てしまったようだった。


気付けば外は真っ暗になっていた。
タチバナさんに風呂に入るよう促されぼーっとした頭の侭、言われるが侭にした。

慣れない他人の家の浴槽に浸かっているとタチバナさんがタオルとパジャマに使っているらしいスウェットを出してくれたようで声がかかった。

何だか不思議な気分。
風呂からでて歯ブラシをくわえたままリビングに向かうとタチバナさんは洗濯物を畳んでいた。
俺の服は綺麗に積まれていて最後のバスタオルを畳み終えたところ。
礼を言うと彼女はついでだからと答えた。

適当なこと話してるとタチバナさんの顔が少しだけ赤い事に気付いた。

きっと酒を飲んでいたのだろう。
どれだけ酒が好きなのか。

/ 104ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp