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Re:思い出

第3章 思わぬ出来事 side M


話が尽きたところで(というよりも先ほどの実験の話がタチバナさんの話の目的であり其れまでは前置きに過ぎなかったらしい)次にタチバナさんが興味を惹いていたのは優男オーナーさんからのダンボールであった。
中には言われたた通り男女の制服一式(体育着、シューズは勿論ローファー、スニーカーまであった)教科書、ノート、筆記用具。

多分これがあれば何も準備しなくても学校には行けるんじゃないか。
寧ろ制服以外は学校に置いておいてくれよ。

そして一番奥には通帳が2冊。
名義は俺のものとタチバナアズサのもの。
慰謝料なんて書かれているそれの中身をみて驚愕した。

俺がいつか、ホントにいつか、もし手に入ることができたら嬉しいのになって思うくらいの多分無理と分かっていながらも憧れていた輸入車のクーペが新車で余裕に買える額。
多分買ったとしても結構余る。
今の愛車手放さずに2台持ちでいけるんじゃない?そんな額だった。

こんなとても浮かれた話を彼女にすると彼女もその車を知っていて、その車について語り合った。
ほぼ俺が話してたと思うけど要所要所で彼女は自分の意見も言っていたので結構詳しいらしい。

で、それが欲しいのでこの通帳は使いたくないと自分勝手で我侭なことを言った俺を鼻で笑った彼女であったが、2年間の料理担当とその車を購入した際には1度乗せることを条件に承諾された。

料理は結構好きだし、友達には褒められたりしてた。
その上2年後、戻った後のデートまで漕ぎ着けた。逆に有難う御座います。

まあ、彼女の言葉と先程までの会話から察するに「私をあなたの車の助手席に乗せてどこかへ連れてってね」ではなく「お前の車一日貸せ。心配だったら仕方ないから助手席座ってな」であることは間違いない。
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