第2章 おかえり。
真琴「何か懐かしいよねぇ…こうやって3人で手繋いで歩くの。3年半も経つっていうのに、何か変わらないなって…」
真琴は笑顔のまま二人に話しかけた。
それに応えるように悠もはにかむように笑顔を見せた。
「…本当だね。あの頃に戻ったみたい……3人ともこんなに大きくなっちゃったけどねっ」
太陽の下、くすくすと楽しそうに笑う彼女の姿はとても綺麗で、遙と真琴は見惚れてしまう。
ふと、悠が自分の方を向き、動揺した遙は顔を背けた。
そんな遙を真琴は少し困ったような笑顔で見つめていた。
遙「……これでまた、戻ったんだな。俺たち。」
真琴「うん、そうだね…!また、3人一緒だよ!」
「うんっ!」
こんな時間が永遠に続くといい___
いつか終わりは来ると分かっていても、願わずにはいられない。
手を繋ぎながら歩く家までの道のりの中、3人は他愛ない話をしながらゆっくりと足を進めていく。
こうして手を繋ぎ歩く姿は変わってこそいないが、それぞれの胸に抱く想いは複雑であった。