第2章 おかえり。
「大丈夫だよっ私も蘭と蓮に会えて嬉しいしね♪」
悠の言葉に蘭と蓮は、再び彼女へと抱きついた。
蓮「悠ちゃん大好き~!ねぇ、悠ちゃん、今日うちにお泊まりしてよ~!」
蘭「お泊まり!お泊まり!ね?悠ちゃんいいでしょ??お願~い!」
少し困ったような顔で笑う悠の肩を真琴がポンと叩いた。
見上げると優しく微笑む真琴。
真琴「……あんまり悠を困らせちゃだめだよ…?蘭、蓮?」
蘭「だってぇ………ずっとずっと……… 悠ちゃんに……会いたかったんだもん……ぐす……」
蓮「やだやだやだぁ~!悠ちゃんと一緒にいるの!」
眼を涙ぐませながら訴える二人に悠たちが困っていると、家の奥から真琴の両親が出てきた。
真琴母「悠ちゃん!!お帰り!本当にひさしぶりね…!どれくらいぶりかしら……それに、凄い綺麗になったわねぇ!」
真琴父「いやぁ、本当綺麗になったな~。こりゃ、真琴たちもうかうかしてられないな!……っと、蘭も蓮もどうした?!」
そして、蘭と蓮の様子に少し驚くと、伺うように真琴たちを見た。
真琴「あー……蘭たちがね…… 悠に泊まってほしいって我が儘言っててさ…」
肩に手を乗せたまま困ったように笑う真琴は、ちらりと悠に目線を向けた。
しかし、真琴とは反対に真琴の両親は眼を輝かせて悠を見た。
真琴母「それいいじゃない!!ねっ?悠ちゃんっ泊まって行ってよ!むしろ、うちに嫁いでくれてもいいくらい!ね、あなた?」
真琴父「うん!それがいいよ!蘭たちも喜ぶし……真琴もいいだろう?」
急に振られた真琴は顔を赤らめ、あたふたしていた。
そんな真琴を見ていた遙は小さくため息をつく。
真琴「えっ、いや……そ、そりゃあ…… 悠が泊まってくれたら……嬉しい、けど……///」
ちらりと向けられる真琴の視線。
悠は真琴に笑顔を返すと、続いて蘭と蓮を見た。
「……じゃあ……泊まっちゃおうかな?」
にこりと笑いかけると二人の顔も満面の笑みへと変わった。
蓮「やったー!」
蘭「わーい!蘭、悠ちゃんっ一緒にお風呂入ろうね!」