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3ヵ月に1度の涙の理由

第1章 あなたにあげる、リンドウを


道行く人々がアキト達を注視する。女の子はそれに気付き、足早に去って行く。
あーあ、めっちゃ目立ってんじゃん。ご愁傷様。

ひとりぼっちで立ってるアキトを見ると、彼もこっちを見た。

「あ、アズサじゃん」

話しかけないでよ。
私まで注目を浴びた。私、関係ないのに。


「アキト、久しぶり。じゃあ、またね」

私はその注目から逃げ出したくて離れようとしたら腕を捕まれた。
そしてそのまま、引っ張られる。
私達を見る人ごみを掻き分けて小さな居酒屋に入った。


「アズサ、どうせ暇だろ。飲もうぜ」

順番が違いますけど。
許可とってから連れて来てくださいよ。

最初から焼酎のロック。
自棄酒に付き合えってことですか。

まあ、私結構お酒強いから大丈夫だけど。

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