第4章 チェスごときでございません。
チェスは
【二和有限確定完全情報ゲーム】
運という偶然の入る余地なんてない
このゲーム。
理論上、必勝法は明確に存在するが
あくまで理論上……
十の二百乗の膨大な局面を
把握できたときの話である。
事実上ないに等しい。
しかし
「ある」と断言するのが白。
つまり
その膨大の数の盤面を読めばいいだけの話だと
チェス
最善手を打ち続ければ先手が勝ち、
後手は引き分けることしかできない
それは理論上…だ。
先手後手入れ替えで20連勝して
プログラムの不完全性を証明した白。
その白が、
白「………うそ」
と、驚愕
花は白の腰を抱いている腕に
少し力を入れて行く末を見ていた。
空「落ち着け、それ相手は人間だ」
白「『―――え?』」