第19章 異議を唱えましょう、サン、はい。
空「あはは
それ、お前が言えた立場じゃねぇでしょ」
ピクッと眉を動かすクラミー
クラミー「どういう意味かしら?」
空「いやさー、本当は王様の座なんて
面倒臭そうだし実は興味ないんだけどさ」
本当に面倒そうな空
クラミー「じゃ、消えてくれる?
ここ、子連れで来る場じゃないの」
空「でもさ…
『他国の力を借りてるペテン師』に
玉座を渡さしていい場でもねぇっしょ?」
その言葉で周りはざわつく
空は、白と花にしか
聞こえない声で
空「いたか?」と聞く
酒場で撮った写メを片手に見渡す
酒場とこの広場の両方にいる者を…
白「……4人」
『その中で――
耳を隠してるのは、…一人だよ』
空「ビンゴ。
じゃ
タイミング合わせて指指してくれ」
空は花に
恋人じゃなきゃくっつかないほどに
密着し耳元で囁いた
『わかった』
クラミーはそれを見て、
そういう関係なのかと解釈し
目を細めている
ステフ「ちょっと、
どういうことですの?
他国の力とは…!?」
声を抑えて聞いてくるステフに
空は呆れた
空「まだわかんないの?
いいか?例えばだぞ?
たとえばー
例えば
エルフと結託して魔法で優勝した奴を王にしたら
この国はおわりだろ!」
空の大声と共に告げられた言葉に
広場はざわつきを増した