第3章 大好きな桃色の娘
白は膝枕と撫でてもらえて嬉しいのか
目を細め、
うつらうつらしていた。
それを見届けてから花は
空に話しかけた
『空もこっち来て少し休まない?』
しかし空はパソコンに向かいながら
闘争心のあるような目で
空「いやいや、そうはいかないのだよ花
これからあと2つのゲームが残っている!
それにこの『 』が不参加などとは
ありえない!!」
なんだかかっこ良く言ってやった空
しかし、
白「………にぃ………」
白の呼びかけでやっとそっちを見ると―
花がしゅんと落ち込んだ様子で
肩を落としていた
空「え!?えっと……ど、どどっ
ごめん!!ごめんね!?」
なんでー!!??と騒ぐ
『この5日、2人の邪魔にならないように
連絡控えて、やっと今日会えると思って
楽しみだったの…、来ちゃ……だめだった?』
あぁ……やってしまったのか……
自分がしてしまったことに
少し後悔しながら
今度はパソコンから花に向き直り
空「ごめんな?
俺も花に会いたかった…」
もう何年も遠距離している恋人に
言うようにしっとりと囁きながら
手を差し伸べる
なんとなく花も
その手を取ろうと手を出した―